こんな人に刺さる
- 汗で薄いワンピースが背中に貼りついているのに股間が熱くなる人
- Gカップ(81cm)の隣の奥さん、真夏にこもった汗の匂いに溺れたい人
- やることがない田舎の昼間、奥さんに毎日誘われるのが見たい人
子供の頃、夏休みに親戚の家へ預けられた年がある。何もない場所だった。テレビは映りが悪いし、友達もいない。することがないから、縁側に座って庭を眺めるしかない。その家の隣に若い奥さんが住んでいて、洗濯物を干しに出てくる時間だけ、俺の一日に唯一の予定ができた。声はかけていない。ただ、その十分間のために夏を過ごしていた。
あんたにも覚えがあるだろ。何も起きない場所では、女がひとり視界に入るだけで一日の意味が変わってしまう。都会なら何百人とすれ違って全部忘れるのに、退屈な場所だと一人の情報を延々と反芻することになる。あの夏に俺が覚えたのは、たぶん我慢の仕方じゃなくて、執着の仕方のほうだ。
奥田咲のこの作品は、その夏の続きを丸ごと引き受けてくる。148cmでB81のGカップ。小柄な体に対して重量が完全に釣り合っていないから、家にいる格好でもどうにも隠れない。しかも今回は、退屈しかない田舎で隣の奥さんのほうから誘ってくる。断る理由も、逃げる場所も、他にすることもない。毎日、汗をかきながら同じことを繰り返すだけの夏になる。
この作品、それを心ゆくまでやっていいやつなんだ。
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生活の空気の中でも隠れない体の圧と、汗が浮いてから距離が近くなっていく流れを確かめられる構成。
この作品が上手いのは、非日常じゃなくて「退屈」を舞台にしているところだ。特別なシチュエーションも、劇的な出会いもない。何もない場所で、時間だけが余っていて、隣に若い奥さんがいる。それだけで毎日が成立してしまう。一回きりの事故じゃなく、習慣になってしまうところがいちばんいやらしい。汗だくのまま、断る理由を探すのをやめた人間の顔が見られる。俺があの夏に踏み出せなかった十分間の、その先が全部入っている。
汗が浮いてからのほうが体の輪郭がはっきり出る人だから、夏の空気そのものが武器になる。